貢いでくれる人

彼女からはただの貢いでくれる人程度の感じで思われてるんだろうなと思ってた。自分としては、彼女の純粋なファン、その程度の感覚でいいやと思ってたんだ。 相手、普通の人だからさ、最初は本当にちょっとしたプレゼントで気を引きたいという気持ちしかなかったんだ。 だけど、案外彼女が喜んでくれて・・・俺、銀細工の工房やってるんだけど、ほんと、彼女にプレゼントしたい一心でこの道に入ったようなもんだよ。 修業時代から、彼女のことを思って作品作って、できたら貢いで・・・という感じ。 彼女が実際使ってくれてたら、それで満足だったんだよね。 今では、自分の作品を気に入ってくれる人もいてくれて、よく買ってくれるファンの人もいる。 俺の本命のその人からは、ただの貢いでくれる人程度の扱いなのは変わらないんだけど、俺の立場の方がだんだんと向上している感じだね。 彼女のお蔭だよ。 もし彼女が俺のこと、ただの貢いでくれる人程度の気持ちでいてくれなかったら・・・ 俺がプレゼントしたものも、「こんなもの」って身に付けてもくれないような人だったら、俺もここまで頑張れなかったかも。 彼女、俺のこと、貢いでくれる人程度には関心向けていてくれたんだよね。 彼女のセンスに合わせようと必死で勉強したし、彼女の好みに合うものと研究したし・・・ その成果が今だと思ってる。 もし彼女が俺の作るものを無条件で、何も考えずに、受け入れる人だったら、こんな風に発展させることができなかったかも。 彼女から「貢いでくれる人」程度には気に入ってもらえて、だからこそ、今まで頑張れたんだよね。